所報6月号
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このTop Interviewに聞く人――昨今の雇用情勢について教えてください。 最近の雇用情勢は、有効求人倍率に見られるように好調な情勢で、求職者には追い風となっています。在職者に関しても、地域・業種間格差はありますが、国からの要請や自発的な賃上げにより、賃金は上昇傾向にあるため、雇用情勢は確実に改善しています。しかしながら、雇用は景気に大きく左右されます。不況になると、従業員を雇用調整する企業が増え、従業員がスキルアップする機会も減少していくことが考えられます。一方で、他社との競合に勝つためには、在職者の能力向上は欠かせません。少子高齢化の進展による労働力の減少を踏まえ、質の高い従業員を育成し、労働生産性を高めることがますます重要となってくるものと考えます。(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構中村 暢宏 氏〜 雇用のセーフティネットと       効果的な職業訓練〜改善傾向にある雇用情勢――ポリテクセンターの業務内容とは… ポリテクセンターでは、二つの大きな柱となる事業があります。一つ目が、離職者に対する早期再就職のための「離職者訓練」、二つ目が、中小企業等のものづくり分野の生産性向上のための「事業主支援」です。「離職者訓練」においては、雇用のセーフティネットとして求職者に対する効果的な職業訓練を実施しています。具体的には、一般の雇用保険を受給される方を対象に、6ヶ月間の職業訓練コースおよび企業実習併用コースを行い、求職者を地域企業への再就職に導いています。この訓練は、センター内での研修に加え、1ヶ月間企業に出向いて経験を積み、戻ってフォロー研修を行うという仕組みになっています。もう一つの柱である「事業主支援」では、中堅社員を中心に、サービス・品質の高付加価値化や業務の改善・効率化等に必要な専門的知識及び技能・技術を習得する機会として、2〜5日で能力開発セミナーを提供していま「離職者訓練」と「事業主支援」で能力開発「人材の育成を通して       地域に貢献」愛媛支部 支部長愛媛職業能力開発促進センター(ポリテクセンター愛媛)所長愛媛支部 支部長愛媛職業能力開発促進センター(ポリテクセンター愛媛)所長この人に聞く2

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