所報11月号
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 今回のコラムは、西日本最高峰、山岳信仰の霊山として知られる「石鎚山」です。奈良時代、役の行者によって開山されたと伝えられています。 弘法大師も訪れており、24歳の時に山岳修行をしたことが自著の中に記載されています。 登山ルートは複数あり、土小屋から登るルートが一般的です。頂上社や山荘のある弥山までは、約2時間半。特に、紅葉の時期は、多くの登山客が集います。また、成就社からの登山道と合流した先には、ほぼ垂直の岩壁を登っていく鎖ルートとなりますが、迂回路もあるため、安心して山頂を目指すことができます。山頂からの景色は、大パノラマが広がる絶景で、西日本一帯をを見渡すことができます。目前には天狗岳があり、多くの登山客は最高地点を目指します。 そして、石鎚山は移り変わる季節ごとに表情を変えます。春は残雪の中に植物が芽吹き、夏は燃えるような緑に包まれ、秋は紅葉の衣を羽織り、冬は厳寒の純白に染まります。これが多くの人を惹きつける魅力になっています。 本コラムは、今回で終了します。実際に全ての山を登り、季節を五感で感じながら、先人達が歩んだ道を辿ると、いつしか登山の虜になっていました。頂から景色を見ると、山は観光資源として、より活用できるのではないかと感じました。第11回「石鎚山(1982m)」高さ・魅力ともに最高峰西日本No1の山山に登ろうコラム23

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