所報11月号
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 また、労働力を確保するため、健康経営や女性の活躍推進、UIJターンを促進するとともに、海外も視野に入れた販路開拓支援も積極的に進めて参ります。 さらには、農業者とのコラボレーションも重要となることから、農協や農業法人などとも一緒に、農商工連携による魅力ある新製品づくりなどにも、挑戦したいと考えております。 二つ目は、魅力ある地域づくりの推進であります。人口が減少する中で、観光・スポーツを通していかに交流人口を拡大するかは重要なテーマであります。道後温泉本館が改修工事に入る中で、2017えひめ国体や2020東京オリンピック・パラリンピックなどのイベントと連動した情報発信や誘客促進を図るとともに、サイクリングや愛媛・松山ならではの地域資源の活用を強化します。 また、まちづくりに関しては、人口減少を前提にした持続可能なモデルを構築する必要があり、中心市街地の活性化はもとより、市内各拠点のネットワークの再構築などの支援を展開いたします。 こうした活動と合わせ、地域の発展につながる四国新幹線の導入も大変重要なテーマであり、その推進に努めて参ります。 三つ目は、当会議所のさらなる機能と基盤強化です。会員間のネットワークを強化するとともに、部会や委員会活動にも新たなテーマを掲げ、研究だけではなく、行政への提言活動などを活発化させます。 また、先日、愛媛大学との連携協定が結ばれましたが、企業や地域のイノベーションを誘発するため、大学や行政との連携強化、また、交流が深まっている松江商工会議所等との広域連携も推進いたします。 さらには、こうした事業を着実に推進するために、会員増強や収益向上、職員の資質向上などに取り組み、当会議所の運営基盤を強化して参ります。 人口減少に止まらず、今後も企業や地域は、様々な変化に直面すると思われます。こうした変化の兆しを、機敏且つ適切に捉え、イノベーションを支えることが、まさしく商工会議所の責務であります。当会議所は、これからも県下商工会議所のリーダーとして、先ほど申しあげた取り組みを積極的に展開し、成果をあげ、企業や地域の発展に尽くしたいと考えております。 結びに、こうした取り組みは、本日ご就任されました4氏の副会頭や役員、議員の皆様のお力添え無くして進めることはできません。どうか本日ご参集の皆様方に、積極的な会議所事業へのご参画とご指導、ご鞭撻をお願い申し上げ、就任のごあいさつとさせていただきます。 森田前会頭は、平成22年11月に副会頭、平成25年11月に第26代会頭に就任されました。少子高齢化による人口減少やグローバル化、ICTの進展など、情勢適応型の事業展開を基本に、「変化をチャンスに!」〜未来にチャレンジするあなたを応援します〜をスローガンに掲げた中期行動計画を策定し、時代の流れに即応した事業の実施に努められました。 具体的には、地方創生に関する松山市の総合戦略や松山圏域ビジョンの策定・実施に経済界の代表として意見表明されるなど深く関与されたほか、当会議所事業として、女性の活躍推進やUIJターンによる人材確保を目指すとともに、健康経営の推進など地方創生に資する事業を展開されました。 また、企業の支援として、創業支援を推進するとともに四国で初(全国で8番目)となる事業引継ぎ支援センターを開設・運営するほか、市場の縮小への対応として、会員ハイブリッド商談会の開催や、海外を見据えた販路拡大支援策を充実させました。 一方、地域の活性化には、インバウンドを含めた交流人口の拡大に注力されました。特に、県と連携して、サイクリングを振興するため、特別委員会の設置や県連会頭として、県内の経済・農業団体からなる「サイクリング・パラダイスえひめ推進会議」を設立し、旗振り役を担われました。また、昨年、第50回目を迎えた松山まつりについては、内容の充実を図られました。 その他、松江、尾道、今治、松山の4商工会議所の連携を会頭自ら提唱され、物産展の相互開催や広域連携による観光振興事業を展開しました。また、県連会頭として、愛媛大学と連携協定を締結し、産学連携の深化につながる道筋をつけました。 任期中は当会議所の会員数が増加に転じたほか、職員の意識改革や資質向上にも取り組み、会議所の組織と機能の強化も図られました。 このように企業や地域の成長に資する事業を展開し、当会議所及び地域の発展に大きく貢献しました。森田前会頭の退任あいさつ森田前会頭の功績森田前会頭の功績特集5

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