所報6月号
16/28

 当会議所では、地域産業の活性化を目的に、会員企業と大学の連携を推進しています。 愛媛大学社会連携推進機構の協力のもと、毎月、愛媛大学発のホットな情報を提供します。 ぜひ、ご一読ください!産学連携で地域経済をパワーアップ!産学連携で地域経済をパワーアップ!きぎょう発かいぎしょ経由だいがく行第54回第54回第54回 松山がさらに発展するデザインを提案 学校教育を支える優れた教員を輩出することで社会に貢献することを使命とし、確かな教育実践力と豊かな人間性とを兼ね備えた教員の養成を目指す愛媛大学教育学部。同学部にてパブリックデザインの研究に携わる千代田氏にお話しを伺いました。~ 愛媛大学教育学部の取り組み ~│プロフィールを 教えてください。│愛媛大学での 活動については…。│今後の展開について…。 趣味はガーデニングの千代田氏。幼少時代から植物が好きで、花に限らず野菜も栽培している。日々変化する姿が楽しみとなり、自身のリフレッシュにつながっている。大切にしている考えは「快適性」。空間や時間、感情等、身の回りを層の流れにしたいという考えが、新たなデザインを生むきっかけとなるとか。千代田 憲子 氏愛媛大学  教育学部美術教育デザイン教授・博士(芸術工学) 出身は福岡市です。武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科を卒業後、地元の高校と短期大学で教鞭をとりました。在学中はプロダクト(工業)デザインを専攻しましたが、織物への興味も止まず、京都で学びテキスタイル(織物)造形の作品制作を始めました。また、学生のデザイン研修でヨーロッパを訪ねる度に、日本のパブリックデザインとの差を痛感したため、新たに景観デザインを研究したいと考えて、九州芸術工科大学大学院芸術工学研究科に進学し、博士後期課程を修了しました。縁あって、2000年9月より、愛媛大学教育学部に赴任しました。教授となった今でも、教鞭をとりながらテキスタイル造形の制作活動とパブリックデザインの研究に取り組んでいます。 パブリックデザインにおいては、今後、松山市が発展していく中で、様々な形で携わる機会もあると思います。多くの専門家が、それぞれの視点で異なる意見を出し合い、これらを整理集約することで、松山がさらに発展していくようなデザインディレクションをしていきたいと思います。制作では、空間の中のしつらえとして作品が提案できるようなマッチングを検討したいです。また、企業においては、リスクを恐れずに取り組むことが、現状を打破し、一つのチャレンジの種が多くの成功の花を咲かせることにつながると思います。デザインを依頼する場合は任せっぱなしでなく、社員も一緒に考えていくコンセプトワークが大切だと思いますので、ロゴやパッケージ等デザイン全般にお困りの際は、デザインディレクションをご相談ください。 主に街路景観デザインの研究に取り組んでいます。公共の空間、景観デザインを含めたモノを介した空間の快適性がテーマです。例えば、街路等を自宅リビングのような快適で居心地の良い空間にするための方策を考えるといった研究です。また、繊維素材や水引、檀紙を使ったテキスタイル造形の作品制作も行い、個展やグループ展を開催して作品を発表しています。そのほか、松山市のロープウエイ街の開発時は、松山市からの受託研究で学生と一緒にサインを制作して提案し、大街道の一番町入り口や二番町西側のデザインプランニングに携わるなど、地域の景観デザイン開発にも従事しています。コラム14

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る