所報6月号
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この人に聞く 4月1日より、松山商工会議所青年部の会長を拝命しました。青年部に入会して15年になりますが、会長になるというイメージは持っていませんでした。青年部に所属し、様々な経営者と関わる中で、会議の進め方や組織の意思決定の方法など、多くのことを学ばせていただきました。今回、会員の皆さんに推されて、会長という大役を担うことになりましたが、より会が発展するよう、努力していきたいと思います。15年間の経験を活かし会長の責務を果たす――葬祭業の業界動向や見通しについては。業界を取り巻く環境の変化に対応する 今後、超高齢社会が進行し、死亡率が上昇することから、葬祭業は30年を目安にピークを迎えると言われています。また、県内では地域によって格差はあるものの、松山圏域は、マーケットが残り続ける場所であると考えています。一方、価値観は変わってきており、葬儀は縮小化の傾向にあります。以前は、家族葬という考え方自体がありませんでしたが、亡くなる方の年齢が上がってきたことや、地域のつながりが薄くなってきたことから、当社でも家族葬を希望されるお客様が多くなっています。従前、この業界は大きな式場を建てるのが主流でしたが、現在当社では自宅でお見送りをしているような、リビング付きのマンションのような設計を取り入れた式場へと変更しています。また、昔は縁起でもないといわれて避けられていた生前相談も多くなりました。合い見積もりを取ったり、インターネットで手配をしたりすることも多く、業界を取り巻く「人の輝きが街を照らし未来を拓く」〜 環境変化の中での人財づくりとは 〜松山商工会議所青年部会長 (月心グループ 株式会社 公益社 専務取締役) 福岡 正人 氏人生の節目のセレモニーである「葬儀」をプロデュース――プロフィールを教えてください。――当会議所青年部の会長への就任、おめでとうございます。 出身は伊予市です。学校を卒業後、京都のウエディングドレスメーカーで営業職に従事しました。ドレスを販売する店舗向けの営業マンでしたが、伊予弁の受けが良かったことが印象に残っています。その後、地元に帰ったところ、当社の専務をしていた父から声がかかり、入社することとなりました。当時の葬儀は、自宅か寺院で行うことが多かったため、道具の運搬などが主な仕事でした。その後、関連会社のえひめセレモニーにおいて冠婚葬祭の会員の募集を行うほか、和泉にある「月心アルタ」の責任者として仏壇販売に携わるなど、幅広い事業に従事してきました。現在は、伊予市新川にある本社にて、経営を担っています。我々が展開する葬祭業は、人生の最後の節目である旅立ちのセレモニーをプロデュースする仕事です。「もの」ではなく「こと」を売るビジネスとして、お客様が求めているものを引き出すことが重要となります。人には一つとして同じ人生はなく、その人なりを少しでも表現できる葬儀を提供し感動していただくこと、故人への感謝と命の尊さを感じていただくことを目指しています。このことから、当社の葬儀では、送る人、送られる人の思いを形にするその方だけのオリジナル商品をご提案しています。この人に聞く2

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