所報6月号
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三浦工業株式会社 代表取締役会長ICTの進展により価値観が大きく変化IoTの利活用で新しい価値の創造を  現代社会において、コンピュータやインターネットなどのICTはめまぐるしい進歩・発展を遂げ、それにより生み出された仕組みや商品、サービスは、私たちの生活スタイルや価値観に大きな変化を与えてきました。近年では、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)という言葉も一般化しつつあります。また、先日は、スカイカー(空飛ぶ自動車)の予約販売が開始されたという夢のようなニュースを目にしました。免許や法整備などの数多くの問題が残っているのでしょうが、メーカーが掲げる「将来的には(免許なしで)だれもが空を飛べる自動運転車の大衆市『IoT時代の到来に向けた イノベーション』第3回第3回イノベーションイノベーションととのの業企域地場を築きたい」というビジョンに胸が躍るような気持ちになりました。副会頭 髙橋 祐二 さて、日本は欧米に比べると労働生産性が低いといわれていますが、労働力人口の減少や価値観の多様化に対応すべく、企業は技術革新や働き方改革を通して、生産性の向上と新しい価値の創造に取り組んでいます。その最たるものの一つが、まさにIoT技術を利用した取り組みで、2020年には世界で250兆円以上の経済効果を生むといわれており、大きなビジネスチャンスになることが予想されます。また同時に、今後IoTを避けて事業を拡大することが困難になることも予想されます。 IoT技術は、「外向き(顧客向け)」に利用すれば企業収益を伸ばす手段となり、「内向き(社内向け)」に利用すれば効率化・省人化によるコスト削減の手段となります。そして、両方に取り組み新しい価値を創造することができれば、収益と競争力を一層高められると考えています。 企業は、何を目指すのか(ビジョン)を明確にし、IoTあるいはAIといった技術に自社の強みや地域の強みをプラスすることにより、ありそうでなかった新しいビジネスモデルを創造できるのではないでしょうか。技術やノウハウを持ち寄り、地域を巻き込み、一社だけではできないような新しい技術開発や研究を可能にする「オープンイノベーション」も不可欠です。コラム7

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