所報7月号
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SPECIAL INTERVIEWこの人に聞く の考え方は大きく変化しています。例えば、労働災害に対するリスク管理です。以前は、災害事例やヒヤリ・ハットから災害防止対策を考えることが主流でした。しかし、現在では、災害を起こす芽となるリスク自体を洗い出し、除去、低減する手法が有効とされています。そのため、経営者がリスクを評価し、そのリスクの可能性と大きさに対応してリスクを除去、低減する手法である「リスクアセスメント」の導入を推進しています。この手法の導入により、リスク管理のPDCAを回し、自主的な安全管理を行うことができます。このような取り組みを通じ、トップの「災害をなくす」という強い意志のもと、従業員全員がリスクの芽を探し除去、低減すことができるような、災害が起こらない職場づくりを支援していきたいと考えています。 次に、「イクメン」の推進です。仕事と生活の調和を図るというWLB(ワークライフバランス)の考えからすれば、「働き盛り」は「子育て盛り」です。父親の育児参加は子供の成長だけではなく、少子化対策など社会にも大きなメリットになります。昨年、育児・介護休業法が改正され、母親が専業主婦でも父親が育児休暇を取得できたり、期間も延長されるなど、父親が育児休暇を取りやすい環境づくりが進んでいます。しかし、育児に参加する父親は未だ少ないのが現状です。そのため、育児参加する父親をイケメンならぬ「イクメン」と呼び、父親の育児参加を推進しています。産業の発展のために 1人でも多くの求人を ―経済界、企業等への要望は… 6月20日から、来春高等学校を卒業する生徒への求人の受付が始まりましたが、産業構造や就業形態等が大きく変化し、加えて、求人数が激減しており、新規学卒者の就職環境は非常に厳しくなっています。これから社会に巣立とうとしている若者のため、そして、愛媛県の産業の発展のために、一人でも多くの求人を、早期にお願いします。 次に、厳しい就職環境のため、在学中に就職が決まらず就職浪人した既卒者への対応です。国においては、学校等を卒業後、少なくとも3年以内は新卒枠で応募受付を行うよう「青少年雇用機会確保指針」を改正しました。既卒者に対して新卒採用の門戸を閉ざすことは、企業にとっても大きな損失です。あわせてご協力をお願いいたします。 親が転勤族で、銚子市は生後すぐに引越。山口県徳山市(現在の周南市)、北海道釧路市、東京都に居住。現在、自宅は千葉県で単身赴任中。キャリア形成支援室長時代に、商工会議所が協力しているジョブ・カード制度創設に関与。ジョブ・カードを活用したキャリア・コンサルティングが、円滑な就職につながるよう期待している。 特別な趣味はないが、食べ歩きが趣味。松山にいる間に、刺身はもとより、タコめし、タイめし、穴子、ジャコ天などの味を覚えたいとのこと。田中敏章氏昭和31年6月生 千葉県銚子市出身早稲田大学大学院修了(理工学研究科機械工学専攻)昭和56年 4月 労働省入省平成12年 4月 千葉労働局雇用均等室長平成17年 8月 厚生労働省労働基準局 安全衛生部安全課主任中央産業安全専門官平成18年 9月 厚生労働省能力開発局 キャリア形成支援室長平成20年 4月 厚生労働省労働基準局 安全衛生部安全課建設安全対策室長平成23年 4月 愛媛労働局長愛媛労働局長3この人に聞く

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