所報8月号
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後進育成に尽力した先人たち 【第23回】■温山会館 今号の解説板は、松山大学の中にある「温山会館」です。同大学の前身は、子規の叔父である加藤拓川、大阪高等商業学校長を経歴とする加藤彰廉、そして、東洋のベルト王、新田長次郎の尽力により設立されました。「温山」は新田長次郎の雅号です。同校の同窓会を「温山会」と呼びます。 新田長次郎は、松山市山西に生まれ、大阪で皮革業(現在のニッタ?)を興します。自ら海外に赴き、その技術を発展させ、日本の工業化に大きく貢献した人物です。「発明・改良・円満」という経営理念は、今も受け継がれています。秋山好古とも親交が深く、晩年の好古は、北海道で新田長次郎が経営していた牧場に何度も訪れました。また、至誠の人で、多額の創立費を全て負担するも学校の経営には口を出さず、新田の名の使用を禁じ、卒業生を自社で採用することもありませんでした。 先人たちの想いを受け、同大学は、地域、日本を支える経済人を数多く輩出しています。住所電話休み松山市文京町4-2089-926-7141(松山大学内)土・日・祝日、年末年始夏季一斉休暇見学の場合は要事前連絡コラムコラム23

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