所報10月号
5/28

工業薬品を主に取り扱うため、製造業の稼働状況に売上は大きく左右されます。昨今の景気低迷、20年続くデフレなどは製造業の出荷額に影響を及ぼしています。特に、弊社の中心となっている製紙関係では、20%近くも製造量が減少しています。これは、産業の停滞や輸入品の増加はもとより、ペーパーレス時代の到来など、時代の流れによる部分も大きくなっています。また、円高などによる製造業の空洞化も大きな問題です。このように、業界のマーケットは縮小傾向にあり、いかに生き残るかが今後の大きな経営課題となっています。清水 完二氏昭和32年生まれ(55歳) 松山市出身 松山大学卒昭和55年4月 村上産業(株) 入社平成23年6月 取締役平成24年6月 代表取締役社長 趣味は学生時代から続ける剣道(教士7段)。事業の傍ら、後進の指導へ熱心に携わる。 座右の銘は文中掲出の「妙機」。剣道を通じて得た言葉だとか。所在地:松山市本町1丁目2番地1TEL:089-947-3111http://www.murakamisangyo.co.jp/村上産業 株式会社 まずはグローバル化への対応です。製造業の海外進出が加速す ―厳しい時代の中で注力する取り組みは・・・グローバル化と商社機能の付加価値向上―今後の経営方針については・・・変化に対応しチャンスを掴むことで事業拡大を―業界の展望については・・・製造業を取巻く環境が業界にも影響 社長就任時、幹部に対しては「最も強い者が生き残るのではなる中、弊社もそのニーズに応えていく必要があります。現在、上海に子会社を展開し、進出している日本企業への対応を行っていますが、さらに視野を広げ、近々にタイにも会社を設立する予定です。その拠点から、取引先の製造業とともに、インドネシアやインドなど、成長するアジアのマーケットに対して、事業を展開していきたいと考えています。 また、弊社の強みは、商社として製品を販売する際に、付加価値として提供する「技術」や「サービス」です。メーカーと協力して顧客に専門的なノウハウを提供し、また、ユーザーニーズをいち早くメーカーに伝え、新しい製品としてフィードバックすることを、他社との差別化に位置付けて取り組んできました。この機能をさらに強化していくことが、企業の発展につながると考えています。く、最も賢い者が残るのでもない。唯一生き残るのは変化する者である。」というダーウインの進化論を説きました。激変する社会環境の中で生き残るためには、会社全体が時代に合わせて常に変化することが求められています。経営も変革を念頭に取り組んでいきたいと思います。 また、座右の銘でもありますが、もう一つのキーワードとして「妙機」を掲げています。これは目の前のチャンスを確実に掴むという禅の言葉です。景気が低迷し、時代のニーズが変化する中でも、必ずビジネスチャンスはあります。後ろ向きにならず変化に対応し、機会を確実に掴むことができれば、厳しい経済環境でも企業の成長は可能だと考えています。 弊社は7年後に創業120周年を迎えます。時代にあわせた変革と、チャンスを確実に掴む企業体制をつくり、売上200億円企業へステップアップしたいと考えています。 しみず かんじこの人に聞く3この人に聞くこの人に聞く3

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です