所報3月号
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平成17年に選手として愛媛FCに移籍、その後、指導者として関わり、今年が9年目となります。今回、トップチームの監督を拝命しました。就任時は、周囲の目が少し気になったこともありましたが、最近はふっ切れた感があります。無理をしても崩れるだけですから、自分らしく、また、型にはまらない監督を目指して、シーズンを戦っていくつもりです。 自身の人生は本当にサッカー漬けです。引退後もサッカーに関わっていたいという思いから指導者の道を選びました。ユースの監督として貴重な経験をさせてもらいましたが、それを活かして、トップチームを導いていきたいと考えています。 チームは、ユースも同じですが、大人しくて謙虚なイメージです。真面目さはありますが、少し物足りないのも事実です。大きな方向性として、「全力」で取り組むことを方針としています。例えばトレーニングに対する取り組み方です。プロになると、ゲームとトレーニングを区別して考え、試合で結果を残せばいいと思う選手がいます。しかし、そういった選手は、メンタリティの浮き沈みが多く、ゲームの中でモチベーションが上がってきません。トレーニングに全力で取り組むということは、食事や睡眠といった私生活においても自分をコントロールすることにつながります。結果、常に良いコンディションを保つことができます。そのため、スランプに陥っても、何をすれば修正できるかを判断できる選手になります。そういったことから、何事にも全力で取り組む姿勢を大切にしています。 戦術としては、「ボールを大事にする」ことを掲げています。基本的にはパスサッカーとなりますが、キレイなサッカーをしようと勘違いする選手がいます。逆にボールを大事にすることは、運動量が基本となります。そして、ボールをつないでいくために「相手を見る」ことを習慣付けています。トライせずに逃げることは、ボールを大事にすることではありません。サッカーの原則は前に進むことです。その中でボールを取られないようにするには、相手や周りを見て、状況を判断し、ボールをつないでいくことが必要となります。「相手を見て」考えれば、ゲームの中でもどんどん前に進むためのアイデアが生まれます。それをゴール前で出来るチームを目標にしています。「愛媛の特色を有し、地域を元気にする愛媛FCへ」~成功体験プロセスのサイクル化でチーム力を向上~愛媛FC 監督 石丸 清隆 氏―愛媛FCというチームのイメージと今後の方向性は・・・「全力」「ボールを大事に」「相手を見る」―石丸新監督のもと、いよいよシーズンに入ります。周りの目を気にせず、思い切ったサッカーを―監督業は人材育成業だと言われますが、選手の育成方針は・・・成功する喜びをプロセスにして回す 選手時代、自ら考えたプレーが成功することを、一番の楽しみにしていました。言われたことをやらされるのではなく、自ら考えて成功することを楽しいと感じて、次の成功を考えるという、成功体験プロセスのサイクルを回していくことが、選手を成長させると・・・この人に聞くこの人に聞く2

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