所報11月号
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臨時議員総会 白石前会頭は平成5年に当所議員に就任され、20年もの間、当所事業運営に携わられました。平成19年には副会頭、平成22年には第25代会頭に就任され、厳しい経済下において、当会議所の舵取りを担われました。 会頭就任時、「改革への挑戦」〜新しい時代への対応〜をスローガンに掲げられ、企業力や地域力の向上につながる事業の展開を標ぼうされました。まず、当所では初めてとなる3年を期間とした中期行動計画を策定、(1)公平・公正なルールのもとで自由・活発な企業活動を支援、(2)『坂の上の雲』の志をもとに地域力を高め会員企業を元気に、(3)会員に役立つ商工会議所組織に改革、の3つを基本方針とし、任期中、その計画をもとに、中期的な視点を持って、事業の運営を行われました。また、職員が全ての会員企業を訪問し、その声を聞くことを提案され、全職員が全会員を訪問、ニーズ調査や事業のPRを行いました。会頭自身も職員に同行され、約200企業の会員を訪問し、その声を事業に反映されました。その中で、会員企業においてかと思っております。今こそ、変化を予測した長期のビジョンを策定し、それに基づいた経営戦略、経営計画を展開することで、競争に打ち勝つための差別化や付加価値の創造に取り組むべきだと思います。そして、地域社会も同様に、中長期的な視野とスピード感を持って変化への対応を進め、次代へ向けて成長、存続することが求められていると考えます。 このように、変化に立ち向かう企業や地域に対して、「企業を育て、地域を伸ばす」を理念に掲げる商工会議所が果たす役割と責任は、非常に大きいと感じております。現状認識や将来予測に必要な情報の収集、提供に努め、会員の皆様のニーズを幅広く吸い上げ、本当に役に立つ事業を展開しなくてはなりません。事業を進めるために最も重要な要素である、企業や地域の活動を支える「人」を育て、また、事業を効果的に実施するために組織内外の「連携」を強化することも、大切ではないかと思っております。 例えば、当会議所事業の根幹である企業の支援におきましては、市場が縮小する時代の企業経営のサポートとして、新しいビジネスの創造や海外ビジネスへのチャレンジに、そして、その担い手となる経営者や創業者の育成支援にも注力したいと考えております。労働力人口が減少する中においては、若手社会人の研修や女性の活躍推進による、幅広い属性の人材開発と確保も重要になると思います。さらに、ICTの利活用を促進するため、技術や事例等の積極的な情報発信を行い、専門的なスキルを学ぶ機会を提供していきたいと考えております。 地域活性化をサポートする観点から、高齢化・人口減少時代に対応できる「まちづくり」や外国人の受け入れ態勢の整備などに関する積極的な提言も行ってまいりたいと思っております。 また、当会議所の組織力を活かすために必要な企業同士の「連携」を強化し、研究や研修機会を通して会員間の新たなネットワーク構築にも取り組んでまいります。そして、行政や他の経済団体、学術研究機関、専門的なノウハウをもつ民間企業との「連携」も重要であると思っており、その「連携」を構築、強化するためには、地域総合経済団体である当会議所がその中核的な役割を担い、推進していきたいと考えております。 最後となりますが、以上のような取り組みは、本日ご就任されました4人の副会頭さんをはじめ、ご参集の議員の皆様方、そして関係各所のお力添え無くして進めることはできません。皆様と一丸となって当会議所事業を展開し、地域のために貢献できますよう、微力ながら全力を尽くして参る所存であります。重ねまして、皆様方のご協力、ご指導、ご鞭撻をお願い申し上げ、就任のごあいさつとさせていただきます。どうか、よろしくお願いいたします。当所事業の認知度が低いという調査の結果を受け、所報のリニューアルや正副会頭コラムの執筆掲載など広報事業の拡充を行いました。さらに会頭ブログを開設し、積極的な情報発信を行うとともに、各委員会に政策に関する研究テーマを課し、もの申す商工会議所として、提言活動などにも取り組みました。 また、事業面では、当所が明治15年に創立され、平成24年に130周年の節目を迎えたことから、記念式典、記念講演、記念パーティー、また、会員ゴルフ大会など、記念事業を盛大に開催し、当所のステータスを大いに高められました。記念講演では、「決断できない日本」の著者であるケビン・メア氏を招き、会員企業に対して、日本の構造的な問題を考える機会を提供しました。一方、副会頭時代より、ベトナム・カンボジア、中国 大連、台湾、シンガポール・マレーシア、フィリピン、インドネシアなど、毎年、海外経済視察団を派遣、団長として参加され、海外情報の収集と提供により、地域のグローバル化を推進されました。また、松山まつりでは、城山公園を会場に追加するとともに、おどり会場やコースの変更によりその活性化を図りました。 このように、白石前会頭は積極的な会議所活動を展開し、地域経済の活性化に大きく寄与されました。▲総会での退任あいさつ「改革への挑戦」を掲げ中期的な視点により会議所を運営~白石前会頭の功績~特集5

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