所報8月号
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――古紙業界の動向については 紙は大きく分けると3つに区分されます。まず、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの家庭紙、印刷物や新聞などに使う洋紙、段ボールなどの梱包資材に使う板紙です。この中で、世界中で荷物の梱包を担う板紙、また家庭紙に関しては、今後も安定した利用が見込まれています。一方、洋紙に関しては、先行き不透明な状況にあります。例えば、デジタル化が進めば、新聞社がなくなることはありませんが、新聞紙がなくなる時代は来るかもしれません。そういった中でも、オフィスのペーパーレス化は進んでおらず、やはり、ビジネスにおいては、紙の信用性が保たれています。古代からの文献なども、紙で残されているものも多く、ビジネスシーンの中で紙という文化は今後も継承されていくと思います。紙の存在意義が変化する中において、当社は古紙再生を通して、紙文化を次代に伝える一翼を担って――今後の事業展開については 今後は、薄利多売の拡大路線ではなく、高収益体質を目指した事業展開に取り組みます。一方、総取扱量にはこだわっていきたいと思います。全国の古紙の発生量が1割強ダウンしている中で、営業部隊の努力もあり、当社の総取扱量は前年比増となっていますが、今後、取扱量を維持するためには、今まで以上の努力が必要となるのではないでしょうか。総取扱量を維持することは、販売先からの信用にもつながります。また、創業から80年が経ち、販売ルートは確立していますが、製紙会社や仕入先とは、需給調整機能を担うため、相当な信頼関係が必要となります。それを支えるのは「人」です。人材育成、特に最近では、人材確保の対策も求められています。そのためには、魅力ある職場環境の整備が必要だと考えています。通常業務だけではなく、当社ではCSR事業部を社内に立ち上げ、経営や営業につながる社会貢献をモットーに、働きがいのある職場づくりに取り組んでいます。――CSRの一環としてスポーツへの協力をされていますね。 ちょっとしたご縁があったことから、松山フェニックスを応援することとなり、現在は後援会長を拝命しています。今回は、都市対抗野球大会への出場、また、初戦の突破など、歴史的なシーズンとなりました。当社では、松山フェニックスの選手を含め、3人のスポーツ選手を雇用していますが、日常業務においても素晴らしい人材です。松山フェニックスをはじめ、地域の企業が率先してスポーツを応援していく環境をつくることは、企業や地域の活性化につながるのではないでしょうか。今後も、積極的な支援を続けていきたいと考えています。古紙再生を通して紙という文化を継承小池 正照 氏 愛媛県松山市出身趣味はゴルフ。大事にしている言葉は、創業者が掲げていた「根固枝栄」。根が固まれば枝が栄えるという考えを経営の範としている。【 略歴 】昭和61年11月 (株)金城商店 入社平成18年  3月 (株)カネシロ 代表取締役就任(株)カネシロ松山市空港通5丁目7-2TEL:089-973-2480FAX:089-973-9700prole人材育成と人材確保が急務地域全体で松山フェニックスの応援をいきたいと考えています。この人に聞く3

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