所報11月号
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委員長 一色 恒平( (株)一色本店 代表取締役社長 )税制委員会本当にそうなるのか厳しい予測にどう立ち向かうか「魅力のある松山であり続けてほしい」第10回 ちょっと前までは過疎化集落だったのが、限界集落などという言葉を聞いて久しい。しかし今や、消滅集落なんて言葉まで発明されてきた。若者がいない村から、年寄りしかいない村、そして誰もいない村に、そんなさみしいシナリオが新聞紙面に躍っている。愛媛はあと30年もすれば人口は今の3分の2になる。県南や山間部はだれも住めない消滅集落になってしまう。なんともさみしい限りである。 もちろん松山も同様な未来が示されている。だが、これらの未来には「このままであったなら」という前提が付いている。当然、このままではなくなれば、違った未来がある、ということでもある。そこでしっかり考えなければいけない。 たとえば今、産直市場が元気だ。農家がこぞって新鮮な野菜を出荷し、朝早くに行かなければいいものは手に入らない。松山には野球の独立リーグやプロサッカーチームもあってスポーツは元気だ。中心地の商店街はまだまだ人で溢れている。鯛に蛸、新鮮な魚介類、いよかん、紅まどんな、坊っちゃん団子やタルトは東京では話題だ。老後に住みたい街にもランクインされている。良さをあげればきりがないが、これだけ 秋風や   高井のていれぎ       三津の鯛  松山にはこんないい所、人がある。それが決して消滅してはならない。今の松山がより魅力的で、行ってみたく、住んでみたくなる松山であり続けることが一番大切なことだろう。そんな松山にあり、成り続けてもらいたいと思っている。 さて、秋の夜長。もっと柔らか頭にして考えられるように子規さんの句、じっくり読みますか。の会会社社変化を 捉 え る子規さんの句にこんな句がある。やっぱり、よく学び、よく考えるでは現状のシナリオから外れることはなく、明るい未来にはたどり着けない。 道後温泉を一番知らないのは松山人だ。道後は知っていても温泉には入ったことがない。四国88か所は開創1200年で大賑わい、でも松山人はどれくらい増えているのだろう。子規さんの俳句の街といいながら、どれくらい俳句を知っているのだろう。今こそよく考えて動いてみなければならない。動かなければ始まらない。 街から山から、空から海から、である。いろいろな視点から考えなければいけない。そして動かなければ残せる未来は作れない。コラム6

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