所報2月号
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情報・技術開発委員長 村上 愼吾( (株)ホクト 代表取締役社長 )産業革命を超える時代のうねり「活き活きとした地域社会の応援を」第12回 今、歴史に刻まれている産業革命以上のうねりが起きています。20世紀後半からサービスや技術革新の進展は著しく、成功イノベーションを挙げるとコンビニや宅急便、情報ではパソコン・スマートフォン、製造ではハイブリッド、LED等が代表格で、この普及により概念やシステムが大きく変わるとともに便利になりました。 これは取りも直さず「競争の激化」に連動することとなり、かつて世界を席巻した日本の製造業は中国や東南アジア等の台頭により、ここ十数年で様々な分野において劣勢となっています。アベノミクスや円安で一部の大手企業は潤うものの、中小企業は厳しい環境から脱却できていません。追い打ちをかけるようですが、少子高齢化・人口減少、首都圏や中枢都市への一極集中の加速等が予想されています。 この状況で、我々はどうやって地域を守り続けていけば良いのか。悲観的な材料ばかりを並べてしまいましたが、そんなことはありません。の会会社社変化を 捉 え る松山の持続的な発展とは 松山は物価も安定し、人柄・気候ともに良く、住みたい都市の上位ランクの常連です。海山の幸に恵まれ、道後温泉等を有する国際観光温泉文化都市として四国一の都市に発展しています。地元企業は気概をもって頑張っており、大学・専門学校には、学術や若者が集い、街はコンパクトシティとなっています。私は、この利を活かせば松山は持続的に発展できると確信しています。 具体的には、素晴らしい地元企業の製品や魅力ある農林水産物、大切に受け継がれている観光資源や愛媛マラソン、しまなみ海道・国際サイクリング大会等のイベントをICTやメディアを駆使し、世界に発信することで新たな市場の開拓やビジネスの展開、また、観光客やコンベンションを誘致することだと感じています。 もし叶うなら基盤整備として、市内まで空港と港を電車で直結させるとともに、市内に大駐車場を設け電気自動車、自転車で移動していただく。そこには、各種ガイド・市民のおもてなしが勿論準備されています。四国新幹線の実現も願いたいです。 当委員会ではこれらを踏まえ「ものづくりの付加価値化」や「ICTの有効活用」、「スマート コンパクトシティ」を研究したいと考えております。活き活きとした地域社会の応援がテーマです。コラム6

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