所報5月号
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国際委員会 委員長 佐川 正純(佐川印刷株式会社 代表取締役)増加する訪日外国人観光客グローバルな視点で社会の変化を捉える「訪日外国人旅行 (インバウンド)と国際化」第15回 先日、飛騨高山と白川郷に旅行して来ました。驚いたことは、想像以上にたくさんの外国人観光客が押しかけていたことです。正確な数字はわかりませんが、日本人の観光客の方が明らかに少なく、その比率は7:3とか8:2位に感じました。もちろん、ホテルにもたくさんの外国人の方が宿泊されており、朝食会場で同席した女性は、エストニアからの観光旅行者でした。エストニアは、Skypeを産み出した国で有名ですが、人口は134万人、面積は九州よりもちょっと大きい位の国です。そんな国からも団体で旅行に来られていることに驚きを感じました。と申しますのは、私が初めてヨーロッパに海外旅行をした30年前は、ヨーロッパの主要国でも一般の方は、日本の存在は知っていても、具体的にどこにあって、どんな国で、どんな言葉や文化があるといったことはあまり知られていないように感じたからです。 訪日外国人旅行者の統計情報は、日本政府観光局(JNTO)のホームページで確認できます。それによりますと2015年3月の訪日外客数は、前年同月45.3%増の152万6千人で、初めて単月で150万人を突破したそうです。また、これまで年間を通じ単月過去最高であった2015年2月の138万7千人を13万9千人上回り、2カ月連続で単月過去最高を更新したそうです。 今年のNHKの大河ドラマ「花燃ゆ」では幕末の黒船来航からの動乱が描かれており、日本にとって大きな国際化への変化の時だったことを再認識させられます。今回は、国際委員長として、最近の国際化の変化で気づいた「訪日外国人旅行(インバウンド)」について話をさせていただきます。 これらのことから考えると、国際化とは海外に行く人はもちろんですが、日本で仕事をする人こそ、意識改革が必要なのではないかと思います。その意識改革とは「グローバルな視点(日本とは異なる習慣、文化や考え方があるということを理解する)で、客観的に日本を見る」と言うことです。グローバルな視点で社会の変化を捉えると、先日の飛騨高山、白川郷での訪日外国旅行者の混雑も理解できます。「桜の花見は訪日目的になるか?」「円安傾向はどうなのか?」「イースターなど海外の連休はいつなのか?」なども知っておけば、新たなビジネスチャンスも生まれてくると思います。弊社の仕事でも、WEBやパンフレットの英語版の仕事が増えてきております。単なる英語化だけでなく、外国向けにデザインや内容も見直すことも必要なのかもしれません。の会会社社変化を 捉 え るコラム5

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