所報7月号
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卸売業部会 部会長橘 幹太(株式会社松宮 代表取締役会長)問屋無用論と存立意義愛媛の振興と卸売業の責務の変化を捉えるの変化を捉える会会 我が〝卸売業部会〞は、戦後70年の節目に当たり隔年のT・P・Oの変幻に対し適宜に重要なるその責務を果たし、今、また大きな変化(change)の時代を迎えております。 即ち、終戦直後の極端な物資不足時代の配給制、専売品の認定制、大メーカーの特約店制・テリトリー制の設定、確立、各ジャンルに於ける協同組合の乱増立を経て、第一次オイルショック、経済大国、為替変動制、I・T革命、バブル勃発、金融危機、政局不安定、モータリゼーションの進展、末端市場の大型化の続出、バブル崩壊、BRICSの台頭、独禁法の強化、自給率の問題提起、自然大災害の続出等々、種々の大変動に遭遇しております。一時〝問屋無用論〞も出現し、論議が展開されました。 背景要因としては、BtoB、BtoC、世界のグローバル化、自然現象の大異変、世界人口の増大下の少子高齢化人口減・マーケットの二極化の国の続出、又資源と宗教を伴う紛争・政争の続出、世界の資本主義の基本経済の混乱、民主主義の変容、等が地球を覆い尽くしております。このような潮流の元、〝卸売業〞の存立意義が再考、再生されている渦中であります。正にトマ・ピケティ氏の「21世紀の資本」理論が、後の歴史観に加えられる流れとなっているのでしょうか。〝卸売業〞は川上より川下に至る中間に位置し、安心、安全、安定的流通の重要な役目を担っております。又、川下のシーズ・ニーズを川上にフィードバックして新製品を送り出す重要な役目をし、〝地域密着型卸売業〞としての更なる重大な役目を課せられています。 即ち、よりハイクオリティー、ハイバリュー、ハイスピードの情報・行動の実践を継続し、ダーウィンの〝進化論…時代の変化に対応出来る生物が生存可能〞や塩野七生氏の〝カオス理論〞に基く歴史観、知性、教養、文化の点と線と面の素早い置き換えを出来得る〝卸売業〞が存続・発展しています。 逆説的にはこの任務の遂行が出来ない卸売業はその地方に不要(用)となります。 直近の流行語に〝5K〞があります。即ち「〝環境〞〝高齢化〞〝子供〞〝健康〞〝心〞」であります。どのテーマも最重要課題として、どれ一つをも決して疎かに出来ません。が、僭越乍ら、小生のプライオリティーは「心」に集約されると思っております。 最後に、現在政府が提唱している〝地方創生〞に基く我が業界が〝ふるさと愛媛の振興〞を如何に具現化し、地域への貢献度を如何に高めるかが現在・未来の〝卸売業〞の責務と確信致しております。 自然は正に〝行雲流水〞。戦後70年、生後72年は小生の履歴であり、後生を決して悲観するものではありません。それは正に偉大なる大先達、大先輩、我々同胞が歴史を創造・構築してきたように、世界人類の〝英知・気力・体力〞に期待し、悠久の自然、悠久の人類を望んでいるからであります。有為の奥山 今日越えて 浅き夢見じ 酔いもせず第17回社社「〜色は匂へど 散りぬるを 我が世誰ぞ 常ならぬ〜」コラム7

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