所報11月号
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産学連携で地域経済をパワーアップ! 当会議所では、地域産業の活性化を目的に、会員企業と大学の連携を推進しています。 愛媛大学社会連携推進機構の協力のもと、毎月、愛媛大学発のホットな情報を提供します。 ぜひ、ご一読ください!第38 回第38回 産学連携による地域の課題解決を No.10 愛媛大学の研究成果等を活用した社会連携を推進することを目的として設立された社会連携推進機構。同機構にて、大学が有する知的財産の管理と企業ニーズのマッチングに携わる辻本氏からお話を伺いました。~社会連携推進機構~│プロフィールを 教えてください。│愛媛大学での 取り組みについて・・・│今後の展開 について・・・ 最近では走ることが趣味で、22時までに帰宅した場合は、3~5キロほどのランニングを行う。マラソンにはあきらめないという「根性」が重要であり、現在の仕事に通じる要素でもあるとか。目標にしている言葉は「利他の心」。自分はもちろん、他人が利益を得られるような行動がとれるよう常に心掛けている。辻本 和敬氏愛媛大学 社会連携推進機構 コーディネーター 出身は、パナソニック(旧:松下電工)のお膝元である大阪の守口市です。大学では土木工学を専攻し、卒業後、橋などの建造物の補修・補強工事を行う建設関係の企業に就職し、研究職を中心に現場監督なども務めました。その際、大学の先生と企業をつなぐコーディネーターという職を知り、その建設会社に10年間勤務した後、企業と大学の橋渡しを行っている四国TLOに入社しました。今年の10月から、愛媛大学の社会連携推進機構のコーディネーターを兼務することとなり、松山に赴任してきました。 四国TLOでは、2001年から四国の国立大学の産学連携を行ってきました。以前は、技術移転の成果が出せないTLOとして存続の危機にありましたが、同社の社長である坂井が四国TLOの意識改革を行い、基本的な産学連携を重視した活動(地元銀行との連携、大学の研究室の訪問、企業を回って技術的課題の抽出を行う 等)を行い、攻めのTLOとして、徳島大学では大きな成果をあげました。次は、徳島大学での成果を愛媛大学にもたらし、愛媛大学の産学連携事業を成功させるために赴任しました。現在、大学の先生や企業の訪問を始めていますが、愛媛の企業も多くの課題を抱えており、良いマッチング案件があるなという印象を持っています。愛媛大学において、コーディネーターが活動しやすい環境・システムづくりと、事業化までの期間短縮に取り組みたいと考えています。 企業と大学のマッチングを行うコーディネーターの中で、事業化を目指して大学の先生と研究開発の突っ込んだ話ができる方は少ないと思います。さらに、マッチングにより出来上がった試作品を見て、事業化に至るまでの行程のコーディネートができる人は全国レベルで見てもほとんどいません。私は、大学技術の知のサイクルを構築し、事業化によって企業が得た利益を大学にロイヤリティーとして払ってもらい、大学の新たな収入源にすることが目標となります。最終的には、スタンフォード大学を中心とした産学連携によって一大産業拠点となったシリコンバレーを四国にもつくることを目指します。愛媛は四国でNo.1の工業力があるため、これを最大限に活用し、新たな産業拠点となるよう産学連携を強化していきます。コラム13

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