所報2月号
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産学連携で地域経済をパワーアップ! 当会議所では、地域産業の活性化を目的に、会員企業と大学の連携を推進しています。 愛媛大学社会連携推進機構の協力のもと、毎月、愛媛大学発のホットな情報を提供します。 ぜひ、ご一読ください!第39 回第39回 地方大学との産学連携による地域創生を No.11 愛媛大学を含めた四国の国立大学法人が出資し、産学連携や技術移転に取り組む株式会社テクノネットワーク四国。同社にて、大学の知的財産と企業ニーズのマッチングによる新事業の創出に携わる坂井社長からお話を伺いました。~株式会社テクノネットワーク四国~│プロフィールを 教えてください。│効果的な 産学連携とは・・・│今後の取り組みに ついて・・・ 司馬遼太郎の大ファンであるという同氏。松山に来る際は、時間があれば坂の上の雲ミュージアムに足を運ぶ。既に5回も訪れているとか。明治の人々が新しい日本を造ったように、産学連携・技術移転をとおして、日本の産業の発展に貢献したいという。坂井 貴行氏株式会社テクノネットワーク四国 代表取締役社長(徳島大学 教授) 出身は京都です。同志社大学を卒業後、三菱自動車工業(株)に就職しました。海外業務部門に在籍し、会社が保有する生産技術を海外の関連工場に展開する業務に携わりました。その後、立命館大学の産学官連携部門に移り、その後、同大学が出資する関西ティー・エル・オー株式会社の立てなおしを任され、抜本的な経営改革を行いました。コーネル大学留学を終えた2013年10月、徳島大学とご縁があり、同大学の教授に就任し、また、株式会社テクノネットワーク四国の代表取締役社長に就任しました。徳島大学では、特許等実施料収入を前年比33倍に拡大させるなど、同大学の産学連携・技術移転活動の発展に貢献しました。昨年10月より、株式会社テクノネットワーク四国と愛媛大学が連携をさらに強化することとなり、同大学の産学連携・技術移転活動をサポートしています。 産学連携や技術移転の実務は「人とコンタクトするスポーツである」と言われています。関西ティー・エル・オー株式会社の取締役に就任した際、日本における技術移転の第一人者である株式会社東京大学TLOの山本貴史社長から薫陶を受け「産学連携・技術移転の基本はマーケティング。大学の研究者や企業の経営者に直接会って話をする。」ことなど、産学連携・技術移転の基礎を学びました。また、留学したアメリカ・コーネル大学技術移転部門(Cornell Center for Technology Enterprise and Commercialization)では、Alan Paau 技術移転担当副学長(当時)から「地域の大学は、地元の中小企業・ベンチャー企業と密接に連携し、技術移転部門(TLO)を通して、新たな産業が次々に生まれる仕組み(エコシステム)をつくり、地域を発展させることが最も重要な使命だ」と教わりました。 大学の研究者や地元の中小企業・ベンチャー企業を積極的に訪問し、四国内の産業の活性化に貢献したいと考えています。今年度から、2名のアソシエイトが愛媛大学に常駐し、〝足を使った産学連携〞を実践しています。私も、金融機関などと連携し、県内の企業を回っていますが、愛媛県には新規事業に積極的な中小企業・ベンチャー企業が数多くあるという印象を持っています。一例では、愛媛大学と東温市のちぐさ技研工業さんが共同で、農業・工業用のモノレールを電動化し、静かで排ガスの出ない電動モノレールの開発を進めています。製品化が成功すれば、傾斜地のある寺院や観光施設に、高齢者用の観光モノレールとしても活用できる可能性があるのではないかと考えています。今後、アソシエイトが皆さんの企業を訪問しますので、何かお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。コラム13

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