所報5月号
17/24

140年変わらないおふくろの味を次代へ 和泉丑太郎氏が創業した「植丑」から始まった和泉明治園。大正期には、萬翆荘の庭の改造や剪定、管理なども行っていた。その後、4代目武雄氏が、東京の植木屋での経験と、土木施工管理技士などの資格を活かして植木、観葉植物のリース、生花を総合的に扱った事業を展開した。 現在は5代目となる光浩氏が専務取締役として経営を担う。光浩氏は愛媛FCのユースチームでプレーをしていたことから、現在は、ユースとジュニアユースチームのサポートを行うなど、愛媛のサッカーを盛り上げる活動も行っている。光浩氏は、名古屋で建築関係の仕事に従事していたが、家業を継ぐために帰松。当時、同年代の経営者が事業についての幅広い知見を持っていることを知り、他店に足を運んだり、本やインターネットから知見を得て、他店では取り扱いのない植物や高級志向の植木鉢などを取り入れた。これにより、植物・植木鉢ともに多くの種類を揃えていることが人気となっている。 生活を豊かにする存在である「植物」。しかし、需要に波がある業界でもある。光浩氏は、業界全体が廃れないように、今後も様々な事業を打ち出していきたいと語る。新たな道を切り開いて業界の最先端を走り続ける同社は、これからも堅実な経営と新たな事業とを掛け合わせて、次代へと事業をつないでいく。 松山の代表的な和菓子、「醤油餅」。慶長の頃から松山に伝わる和菓子である。あん入りの醤油餅の元祖として、初めて店頭で売り出したのが、白石本舗の創業者、白石ハナ氏である。その醤油餅が、140年後の今に伝わっている。 現在は、ハナ氏のひ孫にあたる恵一氏が経営を担う。昔からの製法を守り、手作りの醤油餅を提供している。特にこだわっているのは材料のお米。粉屋から仕入れるのではなく、玄米を仕入れて、選りすぐりの3種類をブレンドし、同社独自の配合で業者に製粉してもらっている。また、製造の際に肝となる室内の湿度や気温の管理を徹底する。梅雨の時期など、湿度が高くなる時には水の分量を減らすなどし、常に同じクオリティのものを提供できるように努めている。明確に決められた分量はないため、これまで培ってきた技術と、持ち前のセンスによって見極めているとか。 今はゆずや抹茶、梅など、様々な種類を揃える。140周年記念の商品として「華‐HANA‐」という菓子の詰め合わせセットも販売した。創業者ハナ氏の名前が由来となっている。恵一氏は、「今後も手を広げすぎず、味を守りつづけ、こつこつと頑張っていきたい」と語る。製法を140年間受け継ぎ、これからも松山のおふくろの味を届け続ける。15会員トピックスメッセージメッセージ創業創業当会議所会員創業記念表彰を受賞された会員のみなさんをご紹介します。明治15年創業いつも愛媛FCを気にしているサッカー好きな5代目です。皆様に、身近な植物に少しでも興味を持ってもらえるきっかけとなれたら嬉しいです。明治16年創業松山に400年以上続いている郷土の味を守っていきます。いろんな味に慣れ親しんでいる子どもたちにもおいしいと言われるように・・・。事業所概要代表者:所在地:TEL:和泉 光浩松山市此花町8-15089-921-0077生活を豊かにする植物を地域に提供事業所概要代表者:所在地:TEL:白石 恵一松山市本町4-1-6089-924-4507(有)和泉明治園白石本舗(同)140周年140周年

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る