所報5月号
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 3年前このコラムへ寄稿したころ感染症の専門家が言っていたように、新型コロナが収まるまで約3年を要しました。誰も経験したことのないような不安の中、最前線で全力を尽くしてくださった医療従事者、関係者の皆さんに、あらためて敬意を表します。 さて、会頭就任時も申しあげましたが、国内外が先行きを見通せない情勢にある一方で、人口減少、DX、グローバル化、気候変動・脱炭素という4つのトレンドの影響はより大きなものとなっており、企業や地域が持続するためには、こうしたトレンドに対応し、イノベーションを起こしていくことが求められます。そのような中で、令和5年度から3年間の中期行動計画を取りまとめ、スローガンとして「Change!Chance!Challenge!大変革(チェンジ)の時代にチャンスを見出す!企業と地域のチャレンジを支える商工会議所へ!」を掲げました。 話は23年前に遡りますが、私は三浦工業で取締役に就任してすぐ、他の新任取締役と若手幹部とで10年の中長期ビジョンをまとめました。国内では当時から人口減少に危機感を持ち、ボイラ事業依存体質から脱却すべく「熱・水・環境のベストパートナー」をスローガンに掲げて、ボイラ室を飛び出し工場全体、ビル全体の熱・水・環境事業へと大きく舵を切りました。海外に関しては、小型貫流ボイラを世界のスタンダードにするため、「ボイラ業界のトヨタを目指す!」とグローバル化を推進しました。私は50歳で社長に就任しましたが、これらのビジョン実現に向けて大きな原動力になってくれたのも、若い経営者や幹部社員でした。 そのような経験もあり、私は様々な課題を熱意と行動力のある若い世代へ任せていくべきと思っています。年配の経営者も、培ってきた知識や経験だけでなく若い力を最大限に取り入れて、企業の成長につなげていくべきです。リニューアルの時を迎えている松山のまちづくりにおいても、若い人を巻き込んで議論を尽くす必要があります。 ポスト・コロナも、経済界を取り巻く環境は大きくチェンジしています。積極的に若い世代へ託していくことで、ビジネスのチャンスを見出しましょう。5コラム松山商工会議所会頭チェンジリレーコラム第1回「未来を担う若い世代に任せていこう!」髙橋 祐二大変革の時代に   チャンスを掴む

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