〜愛媛の産業振興を支える研究者の架け橋に〜第134回2024年4月から新たに立ち上げられた研究・産学連携推進機構。今回は研究・産学連携推進機構客員教授に就任された新谷智吉氏にお話を伺いました。│プロフィールを教えてください。出身は広島県呉市です。化学が好きだったこともあり、愛媛大学工学部資源化学科(現:応用化学科)へ入学しました。入学後は愛媛大学名誉教授で、無細胞タンパク質合成研究の権威である遠藤彌重太先生及び田村実先生の研究室に入りました。先生のもとでバイオテクノロジーや生物工学の研究に取り組んだ経験は、後の研究人生において大きな財産となりました。大学卒業後は愛媛県に就職。愛媛県工業技術センターにて食品に関する研究や微生物に関する研究を行いました。また、今治繊維産業技術センターでは、タオル等の繊維に関する加工技術の開行政の視点で取り組む地域と大学の連携強化発に注力したほか、県内外の企業と共同で、自動車等で静電塗装に使用されるエレクトロスプレーを繊維加工の応用に向けた研究プロジェクトにも携わりました。│研究・産学連携推進機構の概要や自身の活動について…。では、研究成果の社会実装・特許申請などあらたな知的財産を生み出しながら研究を行っています。私は、県からの出向という立場を活かして、行政ならではの視点で企業と大学をつなぐことを意識しています。例えば、大学の産業振興のスタンスと県のスタンスや考え方との間に生まれる齟齬や誤解を解消し、県の立場から、産業界と大学をつなぐ橋渡し役に努めています。また、大集・支援に尽力しています。研究・産学連携推進機構学内では解決できないケースに対して、県内外の研究者や企業をつないで課題解決を行うことで、研究力の結いずれ県に戻りますので、その際には愛媛大学で得た大学研究者とのパイプを活用し県内の企業の発展に貢献したいと思っています。│今後の展開について…。大学、企業、自治体研究者、特に若手研究者の研究が円滑に進められるよう、企業との共同研究の支援や情報交換を行うなど、積極的に交流を図っていきたいと考えています。愛媛大学と愛媛県では、セルロースナノファイバーを扱う企業との共同研究や、柑橘等の農産物の機能性成分に関する研究などを行っていますので、興味を持ってもらえる若手の研究者との橋渡しに協力できればと考えています。 愛媛大学研究・産学連携推進機構趣味は、大学時代に始めた陶芸と旅行。地元の砥部土をメインに土を購入、自宅にある窯で小さな焼き物を制作している。旅行がてら陶器、美味しいものめぐりを続けており、まだ見ぬ至高の焼き物、美味しいものを求めて、各地を行脚する。コラム24 当会議所では、地域産業の活性化を目的に、会員企業と大学の連携を推進しています。愛媛大学研究・産学連携推進機構の協力のもと、毎月、愛媛大発のホットな情報を提供します。ぜひ、ご一読ください!新谷 智吉(しんたに ともよし) 客員教授 で をパワーアップ!産学連携 地域経済
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